3人目を考え始めたタイミングで、ふと「私って高齢出産になるのかな?」と気になる方も多いでしょう。
高齢出産は母体や胎児のリスクが増え、育児や出産にも体力や健康面での不安が生じることがあるとはよく聞きますが、具体的に何歳からが要注意なのでしょうか。
この記事では、高齢出産の定義やリスク、現実的な注意点について解説し、3人目を迎えるために知っておきたいポイントをまとめます。
高齢出産は何歳から?
「高齢出産」とは、一般的に35歳以上での出産を指します。
医学的に見ても35歳は母体や胎児に対するリスクが増加する年齢とされていて、年齢が上がるほど健康面でのトラブルや胎児のダウン症の発生確率が高いです。
経産婦で3人目を出産する人の割合・平均年齢
厚生労働省の令和4年度の人口動態調査データによると、35歳~39歳で第3子を出産した女性は全体の37.2%です。
全体的に第3子の出産年齢は30代が中心で、年齢が上がるにつれて体力や育児の負担に対する不安が増す一方、「最後にもう一人ほしい」という希望も見られることがわかります。
年齢が上がると経済的に安定する家庭も増えるため、2人目の育児が落ち着いてきて3人目を考え始めるのが30歳以降というケースが多いのかもしれません。
高齢出産で3人目を迎える際のリスク
高齢出産で3人目を産む場合、リスクとして挙げられるのは以下3つです。
それぞれについて、以下で詳しく解説します。
ダウン症の確率が増加する
医学的には、高齢になるほど胎児のダウン症の発生リスクが高まるとされています。
これは、年齢が上がるとともに卵子の染色体異常の可能性が高くなるからです。
例えば、21番染色体が1本多くなることが原因と言われるダウン症の年代別における発生確率は以下の通り。
胎児のダウン症に関しては、特に40歳以上でリスクが顕著で、出生前検査を考慮する方も多いです。
母体への健康リスク
35歳以上の妊婦では、以下のような妊娠・出産にともなう健康リスクが増加すると言われています。
これらの症状は、母体や胎児に致命的な影響を与える可能性もあると言われていて、高齢出産で最もリスクとされる部分です。
リスクを軽減するには、定期的な健診や周りのサポートが重要になります。
産後の回復が遅れる可能性
35歳以上になると産後の体力回復が遅れることも多く、身体的・精神的な負担が残りやすいと言われています。
産後うつになるリスクも高くなるため、高齢出産で3人目を迎える場合は妊娠期間中はもちろん、産後も継続して周囲のサポートが期待できるかが重要です。
高齢出産で3人目を産んだ経産婦は後悔する?
高齢出産は20代〜30代前半での妊娠に比べてリスクも大きいことから「3人目を産むべきか迷っている」「高齢出産はやめたほうがいいのか」と悩む方も多いです。
後悔しやすいケース
- 出産後の体力の低下
- 育児に対する不安
- 思ったよりも体がついていかない
高齢出産で3人目を迎えた経産婦が後悔する理由は、主に自身の体力低下や健康への懸念、金銭的な不安などが原因になっています。
特に上の子との年齢差が大きいと部活や塾などのサポートと赤ちゃんのお世話の両立が難しかったり、自身の年齢があがるにつれて体力の衰えを感じたりしやすいようです。
一方で、「高齢での3人目の出産がかえって充実感をもたらした」「子どもが生まれたことで家庭が明るくなった」というポジティブな意見もあります。
実際に出産後に感じることは人それぞれで、後悔もあれば感謝の気持ちが生まれるケースも多いです。
3人目を迎えた経産婦の体験談やリアルな声
経産婦として3人目を高齢で迎えた方の中には、出産時間が短縮されたり、分娩の痛みが軽減したと感じる方もいるようです。
ただし、これは個人差があり、実際には2人目と同等かそれ以上の負担を感じるケースもあります。
育児経験が豊富なことで育児への自信や余裕を感じる一方で、「昔より疲れが取れにくい」「体力が衰えた」との声も少なくありません。
まとめ
35歳以上の経産婦が高齢出産で3人目を迎えることにはメリットとデメリットがあります。
年齢に伴うリスクは確かに増えますが、育児経験のある経産婦だからこそ対応できることも多いです。
また、育児を支える環境やサポート体制も重要なポイントになります。
自身の体調や家族の状況、経済面を考慮しながら、3人目を迎えるかどうかを慎重に検討してください。
高齢出産のリスクを軽減するために、医療機関での定期的な検診を受け、安心して出産に臨めるよう準備を整えることが大切です。