腎臓病はカレーを食べてはいけないと聞いて、「もう一生食べられないの?」と不安に感じていませんか?
確かに、腎臓に負担をかけないための食事制限は必要ですが、材料選びや調理法を工夫すれば腎臓病でもカレーを食べて大丈夫です。
この記事では、腎臓病で食べてはいけないものにカレーが挙げられる理由と、腎臓に優しい手作りカレーレシピを紹介します。
カレーを食べる際に注意すべきポイントもまとめているので、参考にしてくださいね。
腎臓病で食べてはいけないものにカレーが挙げられる理由
腎臓病で食べてはいけないものにカレーが挙げられるのは、市販のカレールゥに多くの塩分やリンが含まれるからです。
通常、腎臓には塩分やリン、カリウムを適切に排出する機能が備わっていますが、腎臓病になると排出がうまくいかず、高血圧や心血管系の問題などを起こすリスクが上がります。
これが「腎臓病患者はカレーを食べてはいけない」と言われる理由です。
ただ、ひとつ注意して欲しいのは、塩分やリンといった成分の摂取は控える必要があるだけで、完全に摂取を避ける必要はないということ。
カレー粉自体にはリンが少なめなので、カレールゥではなくカレー粉を使うだけでも、腎臓への負担を減らせます。
腎臓病でもカレーを食べたいときに気をつけるポイント
腎臓病でも、材料や調理法に気を配ればカレーを楽しめます。
ここでは、腎臓病でもカレーを食べたいときに気をつけるポイントを解説します。
減塩カレールゥやカレー粉を使う
腎臓病でカレーを食べたい場合は、塩分やリン、カリウムに注意して材料を選びましょう。
一般的な市販のカレールゥには塩分やリンが多く含まれるため、腎臓病患者には適しません。
体調に配慮しつつカレーを楽しみたいなら、カレー粉や減塩カレールゥを選ぶなどの工夫が重要です。
具材や調理法に注意する
具材や調理法に気を配ることでも、腎臓への負担を減らせます。
例えば、じゃがいもや人参に多く含まれるカリウムは、水にさらすと溶け出す性質を持っています。
腎臓病でカレーを食べたい場合は、じゃがいもや人参などの野菜を切ったあとに水にさらしたり、茹でたりしてカリウムを減らしましょう。
また肉は鶏肉を選ぶと脂肪が少なく、リンの含有量も比較的少ない傾向があります。
カレーのコクを増すために生クリームやチーズを入れる家庭も多いと思いますが、リンや塩分量が多いので腎臓病患者の食事には適しません。
代替品には、豆乳や無塩のヨーグルトの使用がおすすめです。
腎臓病でもおいしく食べられるカレーレシピ
腎臓病でも塩分やリン、カリウムを減らす工夫をすればカレーを献立に加えられます。
ここでは、腎臓病でも食べられるカレーレシピを紹介するので参考にしてください。
腎臓病の進み具合によって食事ごとの塩分・リン・カリウム摂取量の目安は異なります。自分がどの程度なら安心して食べられるかは、お医者様と相談して確認してください。
腎臓に優しい!鶏むね肉と野菜のヘルシーカレー
材料(2人分)
- 鶏むね肉(皮なし)100g
- 玉ねぎ 1/2個
- にんじん 1/2本
- じゃがいも 1/2個(カリウムが気になる場合は水にさらす)
- カレー粉 大さじ1
- 無塩トマトピューレ 大さじ2
- にんにく 1かけ(みじん切り)
- しょうが 1かけ(みじん切り)
- サラダ油 大さじ1
- 低ナトリウムのチキンスープ 200ml(または無塩だし)
- 砂糖 小さじ1
- コショウ 少々
- ガラムマサラ(お好みで) 少々
鶏むね肉は一口大に切り、玉ねぎ、にんじん、じゃがいもは食べやすい大きさに切ります。
じゃがいもは、カリウムを抜くために15分ほど水にさらしておきましょう。
鍋にサラダ油を熱したら、にんにくとしょうがを炒めて香りを出します。
鶏肉を加えて表面が白くなるまで炒めたら、玉ねぎ、にんじん、じゃがいもを加えてさらに炒めてください。
野菜に油がまわったらカレー粉を加え、全体に絡めてトマトピューレと低ナトリウムチキンスープを加えましょう。
砂糖を加えて味を整えたら、野菜が柔らかくなるまで中火で煮込み、コショウやお好みでガラムマサラを加えて完成です。
まとめ
腎臓病になると塩分やリン、カリウムを適切に排出する機能が低下し、高血圧などの病気を起こしやすくなります。
カレーの材料であるカレールゥや野菜には塩分やリン、カリウムが多く、これが「腎臓病はカレーを食べてはいけない」とされる理由です。
ですが塩分やリン、カリウムは控えるべき成分にとどまり、摂取してはいけない成分ではありません。
カレールゥではなくカレー粉を使う・野菜は水にさらすか茹でる等の工夫をして、カレーを楽しみましょう。