最近よく耳にする「ルッキズム」。
単語やニュアンスは何となくわかるんだけど正確に理解出来ているかと言われたら自信がない…という人もいるのではないでしょうか。
今回はこのルッキズムについて例文などを用いわかりやすく解説していきます。
また、日本でこの言葉はいつ頃から言われるようになったかも調査してみました!
ルッキズムとは
ルッキズムとは、外見や容姿によって人を評価したり、差別や偏見を持ったりする考え方や態度のことを指します。
この概念は、特定の外見的な特徴や美的基準に基づいて、人々の価値や能力が決まるという社会的な風潮や規範に関連しています。
ルッキズムの影響を受けると、大体の場合は容姿が魅力的だとされる人は優遇される一方で、基準に合わない人は不利な扱いを受けることが多く、特に就職や人間関係、メディアの表現などでその影響が顕著になります。
ルッキズムは個人の内面や能力とは関係なく、外見に偏った評価を行うため、差別や不平等を助長する要因となります。
容姿が良くてもルッキズムの影響を受ける
「容姿が良すぎて困っている人」も、実はルッキズムの影響を受けるケースがあります。
ルッキズムは、単に外見が魅力的でないとされる人々に対する差別や偏見だけでなく、容姿端麗とされる人々にも影響を与えます。
容姿端麗とされる人は、社会から特別な期待や注目を浴び、外見によって不当な評価を受けることがあります。
たとえば、彼らがその美しさゆえに仕事の能力を過小評価されたり、逆に「美しいだけで中身がない」と見なされたりする場合です。
また、過剰な注目やストーカー被害、他人の嫉妬や偏見を受けることもあります。これらは「美しさ」に基づく偏見や固定観念が影響するため、ルッキズムに含まれると考えられます。
つまり、ルッキズムは「容姿端麗」の人々にも不当な圧力や不平等をもたらす可能性があるため、彼らもその被害者となり得ます。
ルッキズムを表す例文(会話・言葉)
男性→男性
「”性格は”いいのに~って言われない?(笑)」
「お前、もう少し髪型に気を使ったら?それだけでもマシになるかもよ。」
「そのシャツ、ダサすぎじゃない?どこに売ってるの?」
女性→女性
「えぇ…まだ食べるの?もっと太るよ。」
「モテたいなら化粧もっと勉強した方がいいよ。」
「最近、肌荒れが目立つけど、大丈夫?もっとケアに気を使ったほうがいいよ。」
男性→女性
「その服、ちょっと派手じゃない?もっと自分に合った恰好にしなよ。」
「その髪型短すぎない?せめて髪型だけでも女性らしくしなよ。」
「外見が良ければ友だちじゃなくて付き合いたかったよ!」
女性→男性
「痩せすぎじゃない?男ならもっと鍛えなよ。」
「もう少し背が高かったらもっと魅力的に見えるのにね~。」
「もっと外見に気を使ったら?ビジネスでも第一印象は大事だから、見た目が整っている方が有利だよ。」
容姿が優れている人に対して
「お前、イケメンだから簡単にモテるんだろ?俺みたいなのは努力しなきゃダメなんだよ。」
「美人だから、男たちに何でも手伝ってもらえるよね。羨ましいな。」
「綺麗な人って頭を使わなくても得するからいいよね。大変な仕事は避けられそうだし。」
ルッキズムは日本ではいつから言われるようになった?
「ルッキズム」という言葉が日本で使われ始めたのは、比較的最近のことです。具体的な時期ははっきりしませんが、2000年代後半から2010年代にかけて、特にSNSやメディアを通じて徐々に認知されるようになりました。
ルッキズム自体は英語の「lookism(外見主義)」に由来する概念で、欧米では1970年代からこの問題が議論されていましたが、日本では外見に関する差別や偏見が特定の言葉で明確に意識されるようになったのは、近年のことです。SNSの普及やジェンダー平等、ダイバーシティに関する社会的な議論が進む中で、ルッキズムという言葉がメディアや文化の中で取り上げられることが増えました。
特に、外見や美に対する過度な期待やプレッシャーが、男女問わず若者を中心に議論されるようになったことで、ルッキズムに対する関心が高まっています。
これに伴い、日本のテレビ、雑誌、ネット上でも、ルッキズムに関する話題が取り上げられるようになり、一般にも広がってきました。
さいごに
外見や容姿によって人を評価したり、差別や偏見を持ったりする考えの「ルッキズム」。
容姿が優れている人に対しても誉め言葉として伝えているつもりでも、きっと嫌な思いもしているのだと感じました。
身だしなみや清潔感は人に与える印象として大事なことですが、外見がすべてではないのは当然です。
悪気があってもなくても、相手が不快に感じる可能性があるということを常に意識しておかないといけないですね。
では