MLB(メジャーリーグベースボール)において、現地時間の8月23日、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手が史上6人目の「40-40クラブ」に名を連ねましたが、すでに史上初の「50-50」に到達する可能性にも注目が集まっています。しかも、40-40を達成した最速は、2024年の大谷翔平による126試合目です。
2024年9月3日、ドジャース対ダイヤモンドバックス戦(11−6)において、ドジャース・大谷翔平選手は2安打3盗塁を記録し、今シーズン44本塁打46盗塁となりました。MLB.comのサララングス記者の話によると、シーズンのホームラン王が40個以上の盗塁を記録するのは、1912年のトリス・スピーカー以来112年ぶりだそうです。トリス・スピーカーは、1937年にアメリカ野球殿堂入りを果たしたMLBの名選手の一人です。
40-40クラブとは?
40-40クラブに加入することは、現代のアメリカ野球において非常に稀な偉業です。
40-40クラブは、シーズン中に40本塁打と、40盗塁を成功させる必要がありますが、シーズン中に40本塁打を記録するパワーと、40盗塁を成功させるスピードの両方を持つ選手はほとんどいないからです。
通常、40本塁打を打てるほどのパワーを持つ選手は、40盗塁に必要なスピードが不足していることが多く、逆もまた然りです。
50-50達成者は過去に居るの?
MLB(メジャーリーグベースボール)で「50-50」、つまり同一シーズン50本塁打・50盗塁を達成した選手はいません。この記録は非常に難しく、歴代でも達成者が出ていない偉業です。別々のシーズンで50本塁打と50盗塁を達成した選手は2人います。
なお、2024年9月2日現在、45-45まで達成した選手も存在しません。
歴代の40-40達成者
「40-40」すなわちシーズン40本塁打・40盗塁以上を達成した選手は数人います。以下はそのリストです
▼2024年9月2日現在
選手名 | 年 | 所属チーム | 本塁打 | 盗塁 |
---|---|---|---|---|
ホセ・カンセコ(Jose Canseco) | 1988 | オークランド・アスレチックス | 42 | 40 |
バリー・ボンズ(Barry Bonds) | 1996 | サンフランシスコ・ジャイアンツ | 42 | 40 |
アレックス・ロドリゲス(Alex Rodriguez) | 1998 | シアトル・マリナーズ | 42 | 46 |
アルフォンソ・ソリアーノ(Alfonso Soriano) | 2006 | ワシントン・ナショナルズ | 46 | 41 |
ロナルド・アクーニャ・ジュニア(Ronald José Acuña Blanco Jr.) | 2023 | アトランタ・ブレーブス | 41 | 73 |
大谷翔平 | 2024 | ロサンゼルス・ドジャース | 43 | 43 |
これら6人の選手は、同一シーズンに40本塁打・40盗塁を達成しました。彼らはメディアでも頻繁に取り上げられ、多くの方がその名前を覚えているかもしれません。
別シーズンで達成した人も
また、ウィリー・メイズ、ライン・サンドバーグ、ブレイディ・アンダーソン、ブラディミール・ゲレーロ(父)、マイク・トラウトの5人も、別々のシーズンで40本塁打と40盗塁を達成した経験があります。
最初に達成したのはメイズ選手で、1954年に41本塁打、1956年に40盗塁を記録し、史上初の「40-40選手」となりました。
別シーズンなら50-50達成者も!
実は、別シーズンであれば50-50の達成を成し遂げた選手もいます。
ブレイディ・アンダーソン選手は1992年に53盗塁、1996年に50本塁打を記録し、史上初めて両方を50以上で達成しました。また、バリー・ボンズ選手も1990年に52盗塁、2001年に73本塁打を記録し、2人目の達成者となりました。
現在、大谷選手が同一シーズンでの「50-50」達成に近づいており、2024年9月2日現在、43号本塁打を記録して視界は良好です。
さらに、ドジャースの残り試合のうち11試合が地区最下位(2024年9月2日現在)のチーム(エンゼルス、マーリンズ、ロッキーズ)との対戦であり、本塁打と盗塁を稼ぐ絶好の機会となるでしょう。