新しい環境での初めての忘年会。
新人社会人として「参加すべきなのか」「断ったらどう思われるのか」と悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、忘年会に行きたくない新人向けに、断るための言い訳や伝え方を解説します。
忘年会は業務?
原則として、忘年会は業務外として扱われることが多いです。
その場合、社員に忘年会への参加を強制することはできないので、多くの企業では参加が任意であることを明確にしています。
ただし、職場の文化や風土によっては、「暗黙の了解」として参加を求められる雰囲気がある場合も。
自分の職場の雰囲気や先輩の話を聞いて、忘年会がどの程度重要視されているかを判断しましょう。
新人が忘年会に誘われる理由
会社の忘年会は、業務の延長というよりは、普段の職場では話せない交流を深める場として開催されることが多いです。
新人にとっては以下の理由で誘われるケースが一般的です。
上司や先輩が新人を誘うのは、新人が職場に馴染めるよう、忘年会をきっかけに打ち解けてほしいという意図があります。
また、お酒の席などカジュアルな場で、新人の人柄を理解しようとする目的もあるでしょう。
忘年会は多くの社員が参加するため、幅広い同僚や上司と交流を持つことも可能です。
そのため、忘年会は今後の仕事を円滑に進めるための基盤を作る場と見なされています。
忘年会が強制参加の場合、残業代は出る?
法律的な視点で考えると、忘年会が業務の一環として強制されている場合は労働時間と見なされる可能性があります。
労働基準法では、労働時間に該当する場合、忘年会に参加した人へ残業代を支払わなくてはいけません。
通常は「忘年会は業務外」という名目が多く、残業代が出ないケースが一般的。
ただし、上司から明確な指示がある場合や業務上の会話が中心になる場合は、労働時間に該当する可能性があるため、労基署に相談するのも選択肢のひとつです。
忘年会に行かない人の割合
職場や年代にもよりますが、忘年会に行かない・行きたくない人の割合は大体4割〜5割程度と言われています。
参加したくないと考える人の割合は年々増加傾向にあり、仕事とプライベートを区別したい人が増えている印象です。
忘年会に行きたくない理由
多くの社会人が忘年会を敬遠する理由として、以下の点が挙げられます。
気を使いたくない
職場の忘年会は、友人同士の気楽な飲み会とは異なり、言葉遣いやマナー、上司や先輩への気配りが求められる場です。
例えば、「上座や下座の位置を間違えないように気をつける」「乾杯時に上司のグラスを上にしなければいけない」といったルールに気を配る必要があり、疲れてしまうのが正直なところ。
特に社会人になったばかりの新人や若手社員にとっては、「やらかしたらどうしよう」という心配から心理的負担が大きいと感じるケースが多いようです。
自分の時間を大切にしたい
忘年会に行きたくない理由には、自分の時間を大切にしたいという意見も多いです。
特に、仕事とプライベートを分けて考えたいという人にとって、勤務時間外の付き合いは負担となります。
忘年会のような集まりは、お酒の影響で翌日も疲労が抜けないことも多く、参加すると次の日も自由に動けないかもという懸念が参加意欲を低下させています。
勤務時間外での関わりを避けたい
仕事が終わった後は、職場の人と距離を置きたいと感じる人も少なくありません。
「毎日一緒に働いているのに、仕事以外でも関わるのは正直つらい」という声もあり、忘年会のような大勢が集まる機会は内向的な性格の人や、職場での人間関係に疲れを感じている人にとって負担です。
ハラスメントへの懸念
忘年会の場では、ハラスメント問題が懸念されることもあります。
例えば、飲酒を強要されたり、先輩や上司から不適切な発言をされたりするリスクがあるため、特に若い世代や女性社員にとって参加が心理的な負担となっているケースも多いです。
具体例としては、「お酒が飲めないのに無理やり飲まされる」「結婚や恋愛などのプライベートな話題を掘り下げられる」などのエピソードが挙げられます。
このような懸念があることで、忘年会自体にネガティブなイメージを持つ人が増えているのも事実です。
忘年会に行きたくない時の断り方(言い訳)
忘年会に行きたくないとき、新人でも使いやすい言い訳は以下の4つです。
以下で、具体例を紹介するので参考にしてください。
体調を理由にする
急な忘年会の誘いは、体調を理由に断ると角が立ちにくくなります。
体調を理由にすると相手も追及しにくいため、大抵はすんなり「わかった」と諦めてもらいやすいです。
家庭の事情を理由にする
忘年会を断るなら、家庭の事情を理由にするのもおすすめです。
家庭の予定はプライベートな話題なので、詮索を避けやすいのもメリットです。
仕事や勉強を理由にする
仕事や勉強を理由にすると、新人でも忘年会を断りやすくなります。
忘年会を断っても向上心が評価される可能性があるので、評価が気になる方にもおすすめの断り方です。
経済的な理由を使う
新人なら、経済的な理由で忘年会を断るのもいいでしょう。
新人なら給与が低いので、金欠という言い訳も自然です。
また、正直さが伝わりやすいため断られた側も素直に「大変だね」と受け止めやすくなります。
忘年会を断るときのマナー
忘年会を断るのは可能ですが、断り方にはいくつか押さえておきたいマナーがあります。
まずは、以下の基本ルールを押さえましょう。
早めに断る
忘年会を断る場合は、なるべく早く断りましょう。
「新人だし、少しは悩むフリをしたほうがいいかな?」と思うかもしれませんが、忘年会の準備が進む前に断るほうが幹事や職場の人たちに迷惑をかけません。
お誘いが来た時点で、「お誘いありがとうございます。ただ、〇〇の予定があるため今回は参加できません。」と早めに連絡するように心がけましょう。
丁寧に感謝の気持ちを伝える
新人を忘年会に誘うのは、「人柄を知りたい」「親睦を深めて今後の仕事を円滑にしたい」といったプラスな意図であることが多いです。
ですから、断るにしても「誘ってもらったことが嬉しい」という気持ちを伝えることで、印象を和らげられます。
自分の意志を尊重しつつ、相手の気持ちも損なわない気遣いをしましょう。
理由は簡潔に
忘年会を断る際は、細かい説明を避けてシンプルに理由を伝えるのが大切です。
その際は「体調が万全でなく…」「家族の予定があり…」など、無難な理由を選ぶようにしましょう。
忘年会を断る際のNG行動
忘年会を断る気まずさから「考えておきます」「場合によっては…」など、曖昧に答えるのは避けましょう。
本当に予定次第なら仕方ありませんが、ギリギリになって「やっぱり行けません」というよりは、最初からハッキリと断る方が好印象です。
また、断るときは「行きたくない」のようなネガティブな発言を避け、「お誘いありがとうございます。ですが…」と、社交辞令でも誘ってくれたことへの感謝の気持ちを表すのがベター。
稀に、誘いに対して返信せず、忘年会当日も無断欠席する人がいますが、人としての印象を大きく損ねるため絶対にNGです。
忘年会にどうしても参加する場合の乗り切り方
「新人だしと思うと断る勇気が出なかった」「押し切られてしまった」等で、忘年会にどうしても参加せざるを得ない場合もあると思います。
そんなときは、以下に注意すると気負いすぎずに忘年会を乗り切ることが可能です。
自分のペースを守る
お酒が苦手、次の日に計画があるなどの理由から、忘年会でお酒を飲みたくない人もいるでしょう。
忘年会だからお酒を飲むべきといったルールはなく、飲み物はノンアルコールを選ぶことも可能です。
飲酒を強要するのはハラスメント行為に当たります。
特に近年は、アルハラという概念が浸透しているので、何か聞かれても「今日は体調を考えて」と軽く伝えれば納得してもらえます。
食事や会話を楽しむことを優先し、無理にお酒に付き合う必要はありません。
聞き役に回る
会話が苦手でも、上司や先輩の話に耳を傾けるだけで好印象を与えられます。
「〇〇さんのそのお話、初めて聞きました。もっとお聞きしたいです!」など簡単なリアクションを心がけましょう。
適度に相槌を打つのも効果的です。
早めに切り上げる方法
「明日早い予定がありまして」と前もって伝えることで、スムーズに退出できます。
退出時には、一言お礼を述べることを忘れないようにしましょう。
まとめ
新人社会人にとって忘年会は気を遣うイベントですが、必ずしも無理に参加する必要はありません。
断る場合も、参加する場合も、自分のペースを守りながら相手に配慮することが大切です。
職場の雰囲気を見ながら、無理のない範囲で年末を楽しく過ごしましょう!