ラポール形成の段階別テクニックや使い方を例文で解説！ -

ラポール（信頼関係）形成は、相手との信頼関係を築き、人間関係を円滑にするための重要なスキルです。ビジネスシーンや人間関係において、円滑なやり取りを進める上で欠かせない要素と言えるでしょう。

以下では、ラポール形成を段階別に分け、それぞれのテクニックと具体例を解説します。

ラポール形成とは

ラポールとは、フランス語で「関係」を意味し、特に心理学やコミュニケーションにおいては、相手との信頼関係や親近感を指します。ラポールが形成されることで、相手はよりオープンになり、良好なコミュニケーションが可能になります。

ラポールを形成するには、いくつかの段階があります。以下に、主な段階とそれぞれのテクニックを示しますが、以下の順番は、一例であり必ず守らないといけない訳では無く、時と場合によって前後しても問題ありません。

テクニック：ミラーリングとマッチング

相手の言葉遣いや身振り手振りをさりげなく真似る（ミラーリング）、声のトーンや話すスピードを合わせる（マッチング）ことで、共感を示します。

例文

相手：「最近、ジョギングを始めたんです。」
自分：「ジョギング、いいですね！私も健康のためにウォーキングを始めようかと思っているんです。」

※相手の話題に共感しつつ、軽く共通点を示します。

テクニック：オープンクエスチョン

相手の話に耳を傾け、共通の興味や経験を探します。「はい」「いいえ」で終わらない質問をして、相手の話を引き出します。

例文

「ジョギングを始めたきっかけって何だったんですか？」
「どんなコースを走るのがお気に入りなんですか？」

※相手の趣味や興味について詳しく聞き出し、会話を広げます。

テクニック：傾聴とフィードバック

相手の感情に共感し、言葉で表現することで、心の距離を縮めます。相手の話を注意深く聞き、適切なリアクションを返します。

例文

相手：「仕事が忙しくて、なかなか時間が取れないんですよね。」
自分：「それは大変ですね。お仕事が忙しい中でもジョギングを続けているなんて、本当に努力家ですね。」

※相手の苦労を理解し、称賛することで信頼感を深めます。

テクニック：自己開示

自分も適度に情報を共有することで、相手に安心感を与えます。

例文

「私も以前、なかなか時間が取れなくて趣味を後回しにしてしまったことがあるんです。でも、少しずつ続けていくと、意外と充実感が得られました。」

※自分の体験を共有することで、相手が親近感を感じやすくなります。

テクニック：小さな約束を守る

言葉だけでなく、行動で信頼を示します。例えば、相手との信頼を積み重ねるために、簡単な約束を守ります。

例文

「次回、オススメのジョギングシューズを調べておきますね。」
→ 次回会ったときに、実際に調べた情報を伝える。

過度な合わせ込みはNG: 相手を完全にコピーしたり無理に自分を作るのではなく、自然な形で共感を示すことが大切です。
相手のペースを尊重する: ラポール形成のペースは人それぞれ。そのため、相手の反応を見ながら進めていくことが重要です。急かしたり、一方的に話をしないように注意しましょう。
誠実な態度を心がける: 嘘をついたり、ごまかしたりすると、信頼を失います。相手に対するリスペクトが欠けていると、本当のラポールは築けません。