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神社とお寺の両方参拝は大丈夫?お参りの正しい作法とマナーを解説

初詣や旅行の際、神社やお寺へ参拝する機会は多いですが、そのときに「神社とお寺、両方参拝しても大丈夫なのだろうか」「複数の場所へお参りするのはマナー違反ではないか」と疑問に思ったことはありませんか。神社とお寺では参拝方法や作法に違いがあり、それぞれの教えを理解せずに両方参りすることに不安を感じるかもしれません。

この記事では、神社とお寺の両方参拝に関する疑問を解消するため、それぞれの祈願内容の違いから、正しい参拝方法、守るべきマナーまで、歴史的な背景を交えて詳しく解説します。

この記事でわかること

  • 神社とお寺を両方参拝しても全く問題ない理由
  • それぞれの正しい参拝作法と基本的なマナーの違い
  • 神仏習合の歴史的な背景と現代の日本の信仰
  • 参拝に関するよくある疑問とその答え

神社とお寺の両方参拝は大丈夫?基本を解説

神社とお寺の両方参拝は大丈夫?正しい作法とマナーを解説
  • 神社とお寺を複数お参りしても大丈夫?
  • 神仏習合の歴史にみる日本の教え
  • 神社とお寺の祈願内容の主な違い
  • 初詣で両方参りする際のポイント

神社とお寺を複数お参りしても大丈夫?

まず結論から言うと、神社とお寺の両方、あるいは複数の神社仏閣を参拝することは全く問題ありません。神様も仏様も、他の信仰を理由に罰を与えるような狭い心は持っていない、と考えるのが一般的です。

実際に、多くの神社や寺院関係者が「神様と仏様が喧嘩することはないので、両方お参りして大丈夫」との見解を示しています。

文化庁が発表している「宗教年鑑(令和6年版)」によると、日本国内の神道系の信者数は約8,396万人、仏教系の信者数は約7,076万人と報告されています。(出典:宗教年鑑 令和6年版|文化庁

この二つを合計すると日本の総人口をはるかに超えることからも、多くの日本人が生活の中で神道と仏教の両方に関わり、自然に信仰している実態がうかがえます。

このように、神社とお寺の両方を参拝する行為は、現代の日本人にとってごく自然なことと言えるのです。

神仏習合の歴史にみる日本の教え

日本で神社とお寺の両方を参拝することが自然に受け入れられている背景には、「神仏習合(しんぶつしゅうごう)」という長い歴史があります。

6世紀に仏教が日本に伝来して以来、日本古来の神道と仏教は対立することなく、互いに影響を与えながら融合していきました。この神仏習合の考え方は、明治元年(1868年)に政府が「神仏分離令」を発布するまで、約1300年もの長きにわたって日本の宗教観の根幹をなしていました。(出典:明治元年(1868)3月|神仏分離令が出される:日本のあゆみ|国立公文書館

特に、日本の神々は仏が人々を救うために仮の姿で現れたものであるとする「本地垂迹説(ほんじすいじゃくせつ)」という考え方が広まったことで、神様と仏様を同一視し、共に尊ぶ文化が定着したのです。

制度上は分離された現在でも、私たちの生活には神仏習合の文化が色濃く残っています。例えば、お正月には神社へ初詣に行き、お盆にはお寺で先祖を供養する、あるいは安産祈願は神社で行い、お葬式は仏式で行うなど、人生の節目や目的に応じて自然に両方を信仰している場合が多いでしょう。

このような歴史的背景から、両方を参拝することは日本の伝統的な教えに根差した自然な行為と考えられます。

神社とお寺の祈願内容の主な違い

神社とお寺では、ご利益や祈願に対する考え方にいくつかの違いが見られます。どちらが良いというわけではなく、それぞれの特性を理解しておくことが大切です。

神社でのご祈願

神社は、神様に対して日々の感謝を伝え、具体的な願い事の成就を祈る「祈願」を行う場所です。神社本庁の公式サイトによると、個人の祈願としては、合格祈願、安産、病気平癒、商売繁盛など、現世でのさまざまな願いが挙げられます。(出典:神社でのご祈願 | おまいりする | 神社本庁公式サイト

神道では、神様へのお願い事をする前に、まず感謝の心を捧げることが基本とされています。

お寺でのご利益と功徳

一方、仏教では「功徳(くどく)」という考え方が基本になります。これは、善い行いをすることで得られる徳のことで、お寺への参拝やお祈りも功徳を積む行為の一つです。そして、その積んだ功徳を、亡くなった方やご先祖様のために振り向ける「回向(えこう)」という考え方が特徴的です。

もちろん、お寺でも個人の願い事を祈ることはできますが、根本には自分だけでなく他者の幸福や先祖への感謝という思想があります。

項目神社お寺
対象八百万の神々ご本尊である仏様
考え方の基本神様への感謝と現世利益の「祈願」善行による「功徳」と先祖への「回向」
具体的な願いの例合格祈願、商売繁盛、安産、厄除け先祖供養、病気平癒、家内安全
特徴人生の節目に関する祈願が多い先祖や故人への供養の意味合いが強い

このように、神社とお寺ではアプローチに違いがありますが、人々の幸せを願う気持ちは共通しています。

初詣で両方参りする際のポイント

初詣で神社とお寺の両方へ参拝する場合、どちらを先に訪れるべきかという厳密な決まりや宗教上のルールはありません。

大切なのは、順番ではなく、それぞれの場所で心を込めてお参りすることです。例えば、有名な神社とお寺が近くにある場合、どちらから参拝しても問題ありません。自宅からの距離や、その年の祈願内容、あるいは家族の慣習によって自由に決めることができます。

ただし、どちらの場所にいても、それぞれの作法を正しく守ることが最も重要なマナーとなります。神社では神社の、お寺ではお寺の作法に従い、それぞれの神様、仏様に対して敬意を払う気持ちを忘れないようにしましょう。

両方参りをする際は、時間に余裕を持ち、一つ一つの参拝を丁寧に行うことを心がけると良いでしょう。

神社お寺の両方参拝、正しい作法とマナー

神社お寺の両方参拝、正しい作法とマナー
  • 神社での基本的な参拝方法と作法
  • お寺での基本的な参拝方法と作法
  • 神社やお寺での服装などの基本マナー
  • 参拝に関するよくある質問(Q&A)
  • 神社お寺の両方参拝は作法を守れば問題なし

神社での基本的な参拝方法と作法

神社を参拝する際の基本的な作法は「二拝二拍手一拝(にはいにはくしゅいっぱい)」です。神社本庁の公式サイトでも、この作法が基本形とされています。(出典:参拝方法 | おまいりする | 神社本庁公式サイト

以下に、鳥居をくぐってから拝殿をあとにするまでの一連の流れを解説します。

鳥居と参道

鳥居は神様の領域への入り口です。くぐる前に軽く一礼し、気持ちを整えましょう。参道の中央は「正中(せいちゅう)」と呼ばれ、神様が通る道とされています。参拝者は中央を避け、左右のどちらかの端を歩くのがマナーです。

手水舎(てみずしゃ・ちょうずしゃ)

拝殿に進む前に、手水舎で心身を清めます。これは「手水(てみず)をとる」と言い、以下の手順で行うのが正しい作法です。

  1. 右手で柄杓(ひしゃく)を取り、水を汲んで左手を清めます。
  2. 柄杓を左手に持ち替え、右手を清めます。
  3. 再び右手に持ち替え、左の手のひらに水を受け、その水で口をすすぎます。柄杓に直接口をつけないように注意しましょう。
  4. 最後に、もう一度左手を清めます。
  5. 柄杓を立て、残った水で柄の部分を洗い流してから元の場所に戻します。

拝殿での拝礼

拝殿の前に着いたら、まず軽くお辞儀をし、お賽銭を静かに入れます。鈴があれば鳴らしてから、以下の「二拝二拍手一拝」を行います。

  1. 背筋を伸ばし、深いお辞儀を2回します(二拝)。
  2. 胸の高さで両手を合わせ、右手を少し下にずらして2回拍手します(二拍手)。これは、神様への敬意を示すためとされています。
  3. ずらした手を元に戻し、心を込めて祈願します。
  4. 最後に、もう一度深いお辞儀を1回して終了です(一拝)。

お寺での基本的な参拝方法と作法

お寺の参拝では、神社と違って拍手は打ちません。静かに手を合わせる「合掌(がっしょう)」が基本です。

山門(さんもん)

お寺の入り口である山門をくぐる際も、神社と同様に立ち止まり、本堂に向かって合掌し、一礼してから境内に入ります。

手水舎

手水舎があれば、神社と同じ手順で手と口を清めます。作法は共通です。

常香炉(じょうこうろ)

本堂の前に大きな香炉がある場合は、お線香を供えることができます。お線香の煙には、心身を清める意味があるとされています。煙を手であおぎ、体の悪い部分や良くなりたい部分にかけるとご利益があると言われています。

本堂での参拝

本堂の前に進み、お賽銭を静かに入れます。鰐口(わにぐち)という大きな鈴のようなものがあれば鳴らします。

その後、胸の前で静かに両手を合わせて合掌し、目を閉じてお祈りをします。このとき、神社のように拍手は打たないのが絶対的なマナーです。お祈りが終わったら、静かに合掌を解き、深く一礼してその場を離れます。

宗派によっては「南無阿弥陀仏」などの念仏を唱える場合もあります。

神社やお寺での服装などの基本マナー

神社やお寺は神聖な場所であり、参拝は神様や仏様へのご挨拶です。そのため、敬意を払った服装と振る舞いが求められます。

服装について

厳格な決まりはありませんが、過度に肌を露出する服装(タンクトップ、ミニスカート、ショートパンツなど)や、派手すぎる服装は避けるのが無難です。特に、本殿でのご祈祷を申し込む場合は、ジャケットを着用するなど、よりフォーマルな服装が望ましいでしょう。

履物も、ビーチサンダルのようなラフすぎるものは避け、歩きやすいスニーカーや革靴などが適しています。

境内で守るべきマナー

  • 静粛を保つ: 境内では大声で話したり騒いだりせず、静かに過ごしましょう。
  • 飲食: 指定された場所以外での飲食は控えましょう。
  • 写真撮影: 撮影が禁止されている建物や場所も多いため、必ず事前に確認が必要です。特に、ご本尊やご神体、祈祷中の撮影は厳禁です。
  • ペット: ペットの立ち入りを禁止している神社仏閣も多いので、連れて行く場合は事前にルールを確認してください。

これらのマナーは、他の参拝者への配慮と、神聖な場所への敬意を示すために大切です。

参拝に関するよくある質問(Q&A)

御朱印は神社とお寺で同じ御朱印帳にいただいても良いですか?

基本的には問題ありません。多くの神社仏閣では、神社とお寺の御朱印が混在していても受け付けてもらえます。ただし、ごく稀に、寺社の方針によっては分けるように言われることや、特定の宗派(浄土真宗など)では御朱印そのものを行っていない場合もあります。心配な場合は、神社用とお寺用で2冊の御朱印帳を準備しておくと、より丁寧な対応となるでしょう。

お守りを複数持っていても大丈夫ですか?

複数の神社やお寺のお守りを持っていても、神様や仏様が喧嘩することはないとされています。交通安全、学業成就、健康祈願など、異なるご利益のお守りを複数持つことは全く問題ありません。大切なのは、いただいたお守りを粗末にせず、感謝の気持ちを持って大切に扱うことです。

喪中の場合、神社やお寺への参拝は控えるべきですか?

神道では死を「穢れ(けがれ)」と捉えるため、身内が亡くなってから一定期間(一般的に忌中とされる五十日間)は、神社の鳥居をくぐることは控えるのが慣例です。

一方、仏教には穢れの概念がないため、喪中にお寺へ参拝することは問題ないとされています。ただし、地域や家の慣習によって考え方が異なる場合があるため、年長者や家族に確認するとより安心です。

神社お寺の両方参拝は作法を守れば問題なし

この記事で解説した内容の要点を以下にまとめます。

  • 神社とお寺の両方参拝は全く問題ない
  • 背景には神道と仏教が融合した神仏習合の長い歴史がある
  • 多くの日本人が生活の中で自然に両方を信仰している
  • 参拝の順番に宗教的な決まりはない
  • 大切なのはそれぞれの場所の作法を守り敬意を払うこと
  • 神社の基本作法は「二拝二拍手一拝」
  • お寺の基本作法は拍手をしない「合掌」
  • 鳥居や山門をくぐる前には一礼をする
  • 参拝前には手水舎で心身を清める
  • 服装は過度な露出を避け、敬意を表すものを選ぶ
  • 境内では静粛を保ち、他の参拝者に配慮する
  • 写真撮影はルールを必ず確認する
  • 御朱印帳は基本的に神社とお寺で分けても分けなくても良い
  • お守りを複数持つことも問題ないとされる
  • 喪中の神社参拝は控えるのが一般的だがお寺は問題ないことが多い


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