親切でしてくれたと思っていたら、見返りを求められた…。
そんな経験ありませんか?
見返りを期待するなら何もしないでくれよ~と思う人も多いと思います。
今回はそんな見返りを求める人の対処法や見返りを求める人と見返りを求めない人の違い、見返りを求めることは当たり前だと考える心理についても調査しましたので、是非最後までお読みください。

見返りを求める人とは?
見返りを求める人とは、他者に対して親切や助けを提供するとき、必ずその行為に対する報酬や感謝、返礼を期待する人です。
このタイプの人は、純粋に他者のために行動するのではなく、自分の行動がどのように自分に返ってくるかを重視します。
彼らは、感謝されなかったり、何かを得られなかった場合に、不満を感じたり、相手に対して失望したりすることがあります。
結果として、彼らの行動は利他的なものではなく、取引的な性質を持ちがちです。
見返りを求める人の対処法7選
1.相手の気持ちを受け止める
見返りを求めるのは、自分の努力や行動が認められたいという気持ちの表れです。
「あなたがしてくれたことには感謝している」と、まず相手の行動を認める言葉を伝えましょう。これだけでも、相手が求める「承認」をある程度満たせます。小さな行為に対しても感謝の言葉を積極的に伝えると良いでしょう。
2.自分の立場を明確に伝える
見返りを求められることが負担であれば、その気持ちを伝えるのも大事です。
例えば、次のように伝えると言いやすいかもしれません。
「本当に助かっているけれど、無理をすると自分も続けられなくなるかもしれない。」
「できることはお手伝いしたいけれど、すべてに応えるのは難しいと感じている。」
具体的に伝えることで、相手も過剰な期待を控えるきっかけになります。
3.自分の限界を守る
相手の要求にすべて応える必要はありません。過剰に見返りを求められる場合は、できる範囲で行動し、それ以上は毅然と断る勇気も必要です。
「今回は手伝えないけど、他のことで力になれればうれしい。」
「私も時間に余裕があるときは協力したい。」
このように伝えることにより、負担を軽減しつつ、相手に誠実さを伝えられます。無理をしない範囲での関係を保つことが大切です。
4.相手の行動の背景を理解する
相手が「見返り」を求める理由を探ることも役立ちます。
- その人は自信がないのかもしれません。
- 人間関係で不安を感じているのかもしれません。
背景を理解することで、必要に応じた言葉や行動で接することができ、相手の行動が和らぐ可能性があります。
5.適度な距離感を保つ
相手があまりにも過度に見返りを求めてくる場合、自分を守るために距離を置くことも必要です。無理に深く関わりすぎず、適度な距離感を保ちながら接するのも一つの方法です。あまり依存しすぎないよう注意し、自分の行動が相手にどのように影響するかを考えましょう。
6.感謝とギブアンドテイクを意識する
あなた自身が「してくれたからする」という考えに陥らないよう、感謝を伝えるだけで終えることも意識してみてください。人間関係はお互いが無理なく成立することが理想です。互いに公平な負担で助け合う関係を構築できるようにしましょう。
7.期待を明確にする
可能であれば最初に、どのような形の見返りを求めているのか確認してみましょう。もしも自分がその見返りを返せそうにない場合は、手助けを断るという選択を取ることもできます。ただし、相手によっては関係性が築けていなかったと思わせてしまうので、普段から過剰な見返りを求めてくるような人にだけ行うようにしましょう。
見返りを求める人と見返りを求めない人の違い
見返りを求める人と求めない人の違いは、その人の考え方や価値観、そして行動の背景にある心理状態に起因します。大まかに分けるとしたら、以下のような違いがあるでしょう。
見返りを求める人 | 見返りを求めない人 |
---|---|
行動に期待や条件を持つ | 行動そのものに価値を感じる |
他人の評価や反応に敏感 | 自己満足や信頼を重視する |
不安や承認欲求が強い場合が多い | 心理的に自立し、他者に依存しない |
見返りを求める人と求めない人は、テイカーとギバーの関係性にも似ています。自分の利益を優先するテイカーと人のために行動のできるギバーの特徴も確認してみると良いかもしれませんね。
【関連記事】テイカーやギバー・マッチャーの特徴を徹底解剖!
さらに詳しいそれぞれの特徴を説明します。
行動の動機
人間関係の捉え方
心理的背景
期待の有無
感謝の受け取り方
見返りを求めることを当たり前だと考える心理
見返りを求めることが当たり前だと考える心理は、いくつかの要因によって説明されます。
公平感の心理 (公正理論)
人間は本能的に「公平性」を重視する傾向があります。社会や人間関係の中で、自分が与えたものに対して同等の見返りを得ること、「自分がこれだけ与えたのだから、同じくらい返ってくるべきだ」と期待するのは自然なことです。これは、互いに利益をもたらす「交換」の原則に基づいた考え方で、こうした心理は幼少期から家族や社会の中で学ばれることが多いです。特に対等な関係(友人や同僚)で強く働きます。
承認欲求
自己保身や承認欲求もこの心理に影響します。人は、自分が評価されたり感謝されることで、自己価値感を感じたいという欲求を持っています。見返りを求める人は、他者からの認識や承認を通じて、自分の存在や行動の意味を確認しようとすることがあり、そのため感謝や報酬が重要と感じます。また、自尊心が低い場合、「見返りがない=自分が価値のない存在」という極端な解釈をしてしまうことがあります。そのため、見返りを得ることで自分の勝ちを再認識しようとしてしまいます。
文化や社会的背景
日本のような「恩返し」や「義理」の文化が強い社会では、「誰かに何かをしてもらったら必ずお返しをするべき」という価値観が根付いています。一部の家庭や職場では、「○○をしたら△△を返すのが当然」という価値観が浸透している場合があります。そのため、こうした環境で育った人は、それが「当たり前」と感じる傾向があります。
自己防衛
見返りを求める心理は、自己防衛の一環でもあります。リスクを回避し、自分の利益を守るための心理的な防衛反応として、「見返りがないと、自分が損をしてしまう」という考えに至る場合があります。また、「見返りを求めないと、他人に利用されてしまうのではないか」という恐れがある人もいます。
自己中心的な視点
一部の人は、自分の行動を中心に世界を捉える傾向があり、その結果として見返りを求めることを当然だと考えます。「自分はこんなに頑張ったのだから、それに見合った見返りがあるべきだ」と、相手の視点を考えずに期待することがあります。相手がその時どんな状態かを考えず、ただ自分の期待を押し付ける場合もあります。これは共感力の不足や自己中心的な性格が影響しています。
まとめ
「見返りを求める人」との関係は、相手を理解しながらも自分を大切にするスタンスが鍵になるでしょう。正しい対処法を選んでください。
また、見返りを求める人と見返りを求めない人の違いは、他人の評価に敏感だったり承認欲求が強い人が見返りを求めることがわかりますね。
見返りを求めることが当たり前だと考えてしまう心理としては、本能として仕方のない部分も多いですが、承認欲求や自己防衛の他に、自己中心的な視点があることも見逃せません。
必ずしも見返りを求めることが悪いことばかりではありませんが、求めすぎは人との関係性が悪くなる可能性があるので、注意しましょう。