最近注目を集めている「嫌知らず(いやしらず)」という言葉をご存じでしょうか?
「嫌知らず」とは、相手が「嫌だ」と言葉や態度で伝えているにもかかわらず、その気持ちを受け入れずに行動を続けてしまう態度や人を指します。
本記事では、「嫌知らず」の具体例を挙げながら、言葉の意味や背景を徹底解説。
嫌知らずは男児に多いのかや、発達障害が関係しているのかといった疑問にもお答えします。

嫌知らずとは?読み方や意味を解説
「嫌知らず(いやしらず)」とは、相手が「嫌だ」と伝えても、「自分は大丈夫」だからとその行動や態度を続ける人や態度のことです。
「嫌知らず」という言葉は、2024年11月頃にSNSのX(旧Twitter)上で、このような行動への不満をつづった投稿がきっかけとなり生まれました。
それまで具体的に言語化されていなかった不快感を表現する新たな言葉として、多くのユーザーの共感を集め、一気に広まったのです。
嫌知らずの具体例
嫌知らずの行動には、さまざまな具体例があります。
こうした行動の多くは「嫌がることをやってやろう」といった悪意のある行動ではない場合が多いですが、受け取る側には深いストレスや不快感を与えます。
嫌知らずを防ぐには、相手の感情に敏感になる意識が重要です。
嫌知らずは男児特有?
結論を言うと、嫌知らずは女性にも見られる行動で、男児特有ではありません。
ですが、一部では「男児(男性)に多いのではないか」と指摘されており、その背景としては以下のような要因が考えられます。
男児は「泣くな」「強くあれ」と育てられることも多く、感情表現や他者の感情への共感を抑制されやすい環境にあります。
また、男性は潜在的に「頼られる存在でいたい」という意識が強いため、女性からの「嫌」という言葉や態度を「自分を否定された」と感じやすく、自己防衛のために無意識に避けようとするのではないかとの指摘もありました。
ただし、嫌知らずは女性・女児にも見られることがあり、最終的には家庭環境や個人の性格によるところも大きいです。
嫌知らずと発達障害の関係は?
嫌知らずの行動は、発達障害なのではないか?という指摘もあります。
たとえば、自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)を持つ人は、相手の感情を読み取る能力が一般的に低い場合があり、結果として嫌知らずのような行動を取ることも多いです。
しかし、嫌知らずが必ずしも発達障害に起因するわけではなく、主な原因は共感力やコミュニケーション能力が不足していることだと言われています。
そのため、嫌知らずの行動が見られたからといって発達障害と指摘するようなレッテル貼りは避けましょう。
嫌知らずの原因
嫌知らずの原因には、以下のような要因が関係していると考えられます。
嫌知らずになる原因は、主にコミュニケーション能力や共感力の不足だと言われています。
特に、幼少期に他者との感情のやり取りを十分に経験していない場合や、自分の意見や感情が尊重されない環境で育つと、他者の感情を軽視する傾向が強まりやすいです。
このほかにも、自己中心的な思考や、自分の価値観を優先する性格なども嫌知らずの原因になります。
嫌知らずの原因は複合的なことが多いため、幼少期から感情の共有や共感を意識した教育が重要です。
まとめ
嫌知らずとは、他人の「嫌」という意思を無視して言動を続ける人や行動を指す言葉です。
本人に相手を傷つける意図はないケースが多いですが、気持ちを軽視された側は不快な思いをするため人間関係が上手くいかない原因になります。
嫌知らずをする人はコミュニケーション能力が不足しているケースが多いため、時間をかけてじっくり話し合うことが大切です。