韓国で話題になった雪爆弾。日本では「雪爆弾」という用語は公式には使用されていませんが、日本でも同じように短時間で大量の雪が降る可能性は十分にあります。今回はそんな雪爆弾に備えた日本での対策や個人で行える備えについてをご紹介いたします。
雪爆弾に対する日本の対策
日本は昔から大雪や豪雪の被害を受けてきました。そのため、対策は多岐にわたって実施されています。
情報収集・情報発信について、気象庁や自治体では、最新の気象情報を収集し、住民に早めに知らせるためのシステムを整備しています。テレビ、ラジオ、インターネット、防災無線など、様々な手段で情報発信を行い、住民に警戒を呼びかけます。また予め危険箇所(ハザードマップ)を公表。雪崩災害防止に関する啓発活動や講習会を開催したりなど、事前に雪災害に対する知識と関心を高めています。とくに毎年12月1日から7日は「雪崩防災週間」とされています。
また、除雪については都道府県や市区町村で除雪車や人員を配置し、主要道路の除雪体制を整備しています。また、地域住民にも協力をお願いし、共同で除雪を行う体制を整えている場合もあります。雪崩についても雪崩防止施設の点検を行っています。
鉄道会社やバス会社は、大雪に備えて車両の点検整備を行い、チェーン装着などの準備を進めています。また、ダイヤの乱れに備えて、迂回ルートや代替輸送手段を検討しています。
ハード面でも様々な対策が行われています。
雪崩防止施設の設置:予防柵工、減勢柵工、防護柵工、グライド防止工などを危険箇所に設置。
スノーシェッドや防護壁の整備:道路交通遮断を防止するため。
地吹雪防止柵やスノーシェルターの設置:視程障害による問題を防止。
消雪パイプの設置:機械除雪を補完する重要な施設として。
流雪溝の整備:地域住民の協力による雪処理。
雪爆弾の個人での準備や対応
事前準備
個人で行える準備としてはまず、天気予報をこまめにチェックし、大雪の予報が出たら、自治体からの情報もラジオやテレビ、インターネットなどで確認しましょう。
次に、防災グッズを準備します。懐中電灯、ラジオ、携帯電話の充電器、食料品、飲料水、毛布、カイロなどは必需品です。雪かき用具も用意しておくと便利です。
自宅では、屋根の雪下ろしができるよう、梯子や雪下ろし用の道具を準備しておきましょう。また、窓ガラスの割れを防ぐために、養生テープなどを貼っておくと良いでしょう。
車については、タイヤチェーンやスタッドレスタイヤを準備し、必要に応じて装着します。エンジンオイルや冷却水を点検し、万全な状態で車に乗りましょう。車内には、非常食や飲料水、ブランケットなどを備えておくことも大切です。
雪が降っている最中の対応
外出は控えましょう。 特に運転は路面が滑りやすく非常に危険です。やむを得ず外出する場合は、滑りにくい靴を履き、手袋や帽子など防寒対策をしっかり行いましょう。
暖かくして過ごしましょう。 室温を適切に保ち、暖房器具などを活用して、寒さ対策を行いましょう。また、こまめに水分補給を行い、乾燥を防ぎましょう。
情報収集を心がけましょう。 テレビやラジオ、インターネットなどで、最新の気象情報や交通情報をこまめに確認しましょう。特に、自治体から発令される避難情報などは、注意深く聞きましょう。
雪が止んだ後の対応
雪が止んでいる最中は、定期的な除雪作業を実施することによって家屋の倒壊など様々な災害を防ぐことができます。
「命を守る除雪中の事故防止10箇条」(2人以上での作業、安全装備の使用など)を遵守して対応してください。
また、インフラの点検も必要です。水道管の凍結やガス漏れ電気が使えるかなどを確認し、問題があった場合は管理会社へ連絡をしてみてください。
これらの対策により、大雪や豪雪による被害を最小限に抑えることを目指しています。
おわりに
今回雪爆弾と報道された韓国ですが、実は韓国での積雪はあまり多くないそうです。だからこそ突然の大雪で大きく報道されたのでしょう。
日本は雪の全く降らない地域もありますが、多くの場所で雪被害が観測されています。積雪量も多く、それに対する対策は常に取られています。今後気象の変化によって、今まで数日にわたって降り積もった雪が短期間に一気に降り積もるように形態を変えたとしても、これまでの対策や知識は役に立ちそうですね。
雪爆弾について更に詳しく知りたい方は「雪爆弾(韓国)の原因を調査!日本で起こるかや意味・対策について徹底解説!」を確認してみてくださいね。