共感性羞恥心という言葉を知っていますか?「聞いたことあるかも…」「SNSで見た」など何となくは知っているけどきちんと答えられるかと言ったら難しい。
今回は共感性羞恥心の意味や使い方、あるあるの例などをお伝えしていきます!
共感性羞恥心とは
共感性羞恥心とは、他人が恥ずかしい状況に陥ったり失敗したりするのを見たり聞いたりした際に、自分自身もその恥ずかしさや不快感を感じる現象を指します。
これは、共感能力の一種であり、他者の感情や体験を自分のもののように感じ取ることによって生じます。
たとえば、テレビで誰かが失敗して恥をかくシーンを見たとき、自分も同じように顔が赤くなったり、目をそらしたくなるような感覚を覚えることがあります。
共感性羞恥心、どういう時に使うのか
共感性羞恥心は、以下のような日常の状況で感じることが多いです。
・テレビや映画のシーン: 登場人物が恥ずかしい失敗や失態を犯す場面を見るとき。
・友人や家族のスピーチ: 緊張してうまく話せなかったり、間違いを犯したりしたとき。
・公開の場でのミス: 誰かが人前で歌ったり踊ったりして失敗したり、間違ったことを言ったりしたとき。
・デートや告白の場面: 誰かが愛の告白や感情の表現に失敗し、相手から拒絶されたとき。
・社交の場での失敗: たとえば、誤解を招くジョークを言ったり、場違いな発言をしたりしたとき。
・学校や職場でのプレゼン: 他人が発表中に言葉を詰まらせたり、資料を間違えたりしたとき。
・コメディショーやリアリティ番組: 誰かが恥ずかしい挑戦をしたり、失態をさらけ出したりする場面を見たとき。
これらの状況で、他人の恥ずかしい思いに共感し、自分も似たような不快感や羞恥心を感じることがあります。
日本人は共感性羞恥心を感じやすい?
日本人は、文化的背景や社会的価値観から共感性羞恥心を感じやすい傾向があると考えられます。その理由の一つに、「和を重んじる文化」があります。
日本社会では、他者との調和や共感が大切にされており、他人の感情や状況に敏感であるため、他者の恥ずかしい状況に共感しやすいのです。
また、日本は「恥の文化」として知られ、恥をかくことや他人を恥ずかしい状況に置くことに対して非常に敏感です。
このため、他人が恥ずかしい思いをしている場面を見ると、自分も同じように感じることが多くなります。さらに、日本人は間接的なコミュニケーションを好む傾向があり、他人の立場や気持ちを重んじる姿勢が強いです。
これも、他人の失敗や恥ずかしい状況に共感しやすくなる一因です。
加えて、テレビのバラエティ番組やドラマなどで、他人の恥ずかしいシーンが強調されることが多く、視聴者が共感性羞恥心を感じる機会も増えています。
こうした要因から、日本人は他者の感情に共感しやすく、共感性羞恥心を感じやすいといえます。
共感性羞恥心のシーン別あるある12選!
友だち間
友だちが恥ずかしい状況や気まずい瞬間に陥ると、周りの友だちも同様に恥ずかしさや共感性羞恥心を感じることがあります。
■プレゼンやスピーチでの失敗: 友だちがクラスや仕事でプレゼンテーションをする際に、緊張して言葉を間違えたり、思わず声が震えたりするとき。その場にいる友だちも自分のことのように恥ずかしく感じ、目をそらしたり、心の中で「頑張れ!」と思ったりすることが多いです。
■気まずい冗談が通じないとき: 友だちがグループで会話をしているときに、冗談を言ったものの誰も反応しなかったり、場がシーンとなったりする状況。このとき、他の友だちも気まずさを感じて、何とか場を盛り上げようとするものの、共感性羞恥心でさらに気まずくなることがあります。
■恋愛トークでの微妙な空気: 友だちが好きな人に告白しようとして、相手にやんわり断られるような場面を見たとき。その友だちがその後「なんか変なこと言っちゃったかな」と恥ずかしそうにするのを見て、一緒にいた友だちも「その場にいた自分も恥ずかしい」と感じることが多いです。
恋人間
恋人同士が互いの恥ずかしい瞬間を共有し、共感性羞恥心を感じることが多く、さらにその関係を深める機会にもなり得ます。
■レストランでの食事中に起こるハプニング: デート中、恋人が緊張してドリンクをこぼしてしまったり、料理をこぼして服を汚してしまうとき。相手が慌てている様子を見ると、もう一方も「自分まで恥ずかしくなってしまう」と感じ、共感性羞恥心が生まれます。その場を何とか明るくしようと気を遣うこともあります。
■カラオケでの歌唱ミス: 恋人とカラオケに行ったとき、好きな曲を選んだものの、いざ歌い始めると音程を外したり、歌詞を忘れてしまったりする場面。その様子を見た相手も「自分が失敗したような恥ずかしさ」を感じ、気まずい雰囲気を和らげるために一緒に歌い始めたりすることがあります。
■公共の場での誤解や失言: 恋人が一緒にいるときに、周囲の人に対してちょっとした誤解を招く発言をしてしまったり、場違いなことを言ってしまったとき。もう一方の恋人も、その場に同席しているため、共感性羞恥心を感じて自分も恥ずかしい思いをすることがあります。
会社・社会で…
職場やビジネスの場で他人の失敗や気まずい状況を目の当たりにすることで、共感性羞恥心を感じる瞬間が多くあります。この感覚があることで、相手の気持ちを理解し、フォローしようとする姿勢が生まれます。
■会議でのプレゼン失敗: 同僚が会議で重要なプレゼンテーションをしている際、緊張で声が震えたり、資料のページを間違えたりする場面。その様子を見た他の参加者も「自分がその場に立っているような恥ずかしさ」を感じ、気まずい思いをします。特に上司や取引先がいる場面では、共感性羞恥心がより強くなることがあります。
■名刺交換や挨拶の場での失礼: ビジネスの場で名刺交換をする際に、手順を間違えたり、相手の名前を聞き間違えたりすることがあります。その場面を見た同僚や取引先も「自分が同じミスをしているかのような感覚」に陥り、共感性羞恥心を感じることがあります。
■社内イベントや飲み会での不適切な発言: 社内イベントや飲み会などの場で、同僚や上司が冗談を言ったものの、場の空気に合わずシーンとなったり、誤解を招く発言をしたりする場合があります。その瞬間、周りの同僚も「その場に居合わせた自分も恥ずかしい」と感じ、何とか場を取り繕おうとすることがよくあります。
第三者に…
第三者の行動や発言を見て、観客や通行人としてその場に居合わせた人々も共感性羞恥心を感じることが多くあります。この感情は、他人の状況に共感することで自然に生まれるものです。
■電車での車内アナウンスミス: 電車内でアナウンスが流れる際、駅員さんが間違った情報を伝えてしまい、すぐに訂正して謝る場面。乗客としてそのミスを聞いた人々も「自分が間違ったかのような恥ずかしさ」を感じ、気まずい空気になることがあります。
■ショッピングセンターや店舗での接客ミス: レジや接客の場で、店員が注文を間違えたり、緊張して言葉に詰まったりする場合。その様子を見ている他のお客さんや通行人も、まるで自分がその場に立っているかのような恥ずかしさを感じて、少し気まずい気持ちになることがあります。
■公開イベントやパフォーマンスでの失敗: 公開イベントやストリートパフォーマンス中に、パフォーマーが技を失敗したり、歌詞を忘れたりして場がしらけてしまう瞬間。それを見ている観客や通行人も、「自分だったらどうしよう」と共感しながら恥ずかしくなり、気まずさを感じることがよくあります。
さいごに
いかがでしたか?言葉で説明されると誰でも一度は共感性羞恥心を感じたことがあるのではないでしょうか。
この感情は人々が社会的なつながりを感じ、自分以外の人の感情を理解するための重要な要素のようですね。
では