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哲学の小説「ソフィーの世界」

最近なかなか本を読めていない京子です。

まだ読みかけの本があるので、休日に一気に読んでしまいたいところですね。

さて、前回は推理小説の著者と代表作をご紹介しましたが今回はうって変わって「哲学の小説」とも言える、「ソフィーの世界」をご紹介します。

タイトル:ソフィーの世界
著者:ヨースタイン・ゴルデル
出版:1991年

私とソフィーの出会い

私がソフィーの世界に出会ったのは小学校高学年の時です。秋頃にあった自分の誕生日とクリスマスの間に、突然父親が購入してきて私にぽんと本を手渡しました。

父も本が好きだったので、そんな父の影響かわたしも当時から本が好きでした。父が昔に読んだ本を見かけて懐かしくなって買って渡してくれたのか、はたまた本屋で興味を惹かれて買ってきてくれたのかは曖昧ですが、自分のお小遣いやおねだり以外で本を買ってもらったのはこれが始めてだったと思います。

普段から読むのはもっぱら、推理・ミステリー小説か昆虫・動物の本(ファーブルやシートン)という偏り方をしていたので、哲学に触れたのはこれが初めてでした。

本は上下で二冊。その日のうちに全部読み切ってしまったのを今でも覚えています。

私がここまで引き込まれたのは、この本の冒頭が実に不可思議で、ミステリー小説を読んでいるような気持ちになったからだと思います。

「ソフィーの世界」あらすじ

学校から帰ってきた14歳のソフィーが、いつものようにポストに入った手紙を確認していると、消印も差出人の名前も無い、自分宛ての手紙を見つけました。

封筒の中にはたった一言だけ。

「あなたはだれ?」

私は私。私はソフィー・アムンセン。

一度はそう答えを出すも、私ってなんだろう。ソフィーってなんだろう。ついつい疑問が浮かんでは消えていきます。

そんな事をしばらく考えていると、ポストの方から音が聞こえてきました。

誰かが手紙を入れたのだろうと感じたソフィーはポストへ走り出しますが、そこに人影はありません。

かわりに、ポストの中には再び手紙が1つ。

「世界はどこからきた?」

再びの質問に、ソフィーは頭を悩ませるのでした。

手紙はそれ以降も続きます。中身は14歳のソフィーでもわかるような優しい哲学講座。

なぜ哲学講座をソフィーに送ってきているのか。

送り主は誰なのか。

読み進めていくと、さらなる謎が登場していき、最後まで目が離せなくなります。

子どもにも大人にもおすすめ

この本は小説と哲学書の中間の位置づけだと言えます。故に子どもには難しすぎる内容ではないかと思うかもしれませんが、私は子どもの時に一度触れておいてよかったと思います。

確かに難しい部分はありますし、大人になってから読んでも理解しきれていない部分はあります。

しかし、普段考えもしない問いに直面することで視野が広くなりましたし、ソフィーと一緒に哲学講座を受けて考えることで、強く好奇心を持って読めたと思います。

何度も引っ越しを経験して、その度に何でも捨ててしまう京子ですが(卒業アルバムとか……)小学生からずっと所有している本はソフィーの世界だけかもしれません。(他の本は読みたくなったら買い直すか図書館を利用しています)

それぐらい節目節目で読み返し、大人になった今でも時々読みたくなる本です。

もちろん物語としての完成度も高い作品となっています。謎の手紙の差出人とのコンタクト。なぜかソフィーの元に届くヒルデという知らない少女への手紙……。さらに下巻では非常に大きな驚きを読者に与えてくれます。

物語の構成が非常にうまいので、哲学講座に頓挫したとしてもラストに明かされる秘密を求めて読み進めたくなるような本です。

ソフィーのもとに届いた

「あなたはだれ?」

「世界はどこからきた?」

という手紙についても、最後まで読むと本当の意味でなぜその言葉が贈られたのかがわかるでしょう。

おわりに

一気に読んでしまった私がいうのもなんですが、ゆっくり読むのがぴったりなのが「ソフィーの世界」だと思います。

1つの手紙にまつわる部分を読んだら、次の手紙が届くまで一旦おやすみにするのが良いかもしれません。それにより、次に読むまで1つの題材について深く考える時間を設けられます。

また、上下巻あわせたタイプの本もあるようですがボリュームがかなりあるので、電車やカフェなど外で読むことがある人は上下巻のほうが良いでしょう。

気になった方はぜひ読んでみてください。

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