家に帰ると、玄関を開けた瞬間に生ゴミ臭がしてげんなり……といった経験はありませんか。
特に夏場や暖房をつける時期は匂いが充満しやすいため、友人を呼びたくても生ゴミのニオイが気になるし、消臭剤をしても一時凌ぎにしかならなくて困りますよね。
このニオイ問題の対応策としては「生ゴミを冷凍する」方法がありますが、衛生的な面で賛否があるのも事実です。
本記事では生ゴミを冷凍するメリットとデメリットを徹底比較し、衛生的に冷凍保存するコツを紹介します。
生ゴミを冷凍するメリット
生ゴミを冷凍するメリットは、大きく2つあります。
それぞれについて、以下で詳しく解説します。
ニオイの軽減
生ゴミを冷凍すると、臭いを軽減できるというメリットがあります。
特に夏場や暖房をつける時期は部屋が暖かくなるため通常よりも早く腐敗がすすみ、匂いが部屋中に充満します。
ニオイが広がると不快感はもちろん、クッションなどへの匂い移り、害虫が寄ってくるといった原因にもなりかねません。
冷凍することで生ゴミの腐敗を抑制し、キッチンを清潔に保てます。
ゴキブリなどの害虫対策
生ゴミの冷凍は、害虫の発生を予防する効果もあります。
特にゴキブリやコバエなどの害虫は臭いに敏感で、生ゴミのニオイにつられて自宅に侵入します。
一度発生すると駆除が大変なうえに不衛生なので、生ゴミはニオイを抑える工夫が必要です。
生ゴミを冷凍すると雑菌やカビの増殖を抑えられるためニオイが強くならず、害虫対策になります。
生ゴミを冷凍するデメリット
生ゴミの冷凍は腐敗臭や害虫の発生予防というメリットがある一方、デメリットもあります。
生ゴミの冷凍保存におけるデメリットは、主に以下3つです。
以下で、それぞれ詳しく解説します。
不快感から迷惑がられる可能性がある
通常、冷蔵庫は共同で使われる家電なので、同居人がいると衛生面での不安や不快感から「生ゴミの冷凍は迷惑」と思われる可能性があります。
また、冷凍庫を開けるたびに生ゴミが見えることに抵抗を感じる人もいるため、1人暮らしの場合を除いて家族間での事前の話し合いが重要です。
衛生面での懸念
一般的に、冷凍庫に直接生ゴミを保管する際はビニール袋に入れて密閉する人が多いと思います。
ですが、生ゴミを入れたビニール袋が冷凍庫内で破けたり、液漏れが起きたりすると冷凍庫内の衛生状態が悪化し他の食材に影響を及ぼすことがあるので注意しましょう。
ビニール袋が破れたときのリスク
- 悪臭が広がる
- 食中毒リスクが上がる
- 冷凍庫内が汚れる
- 電気代が増加する
例えば冷凍庫内で液漏れが発生すると、生ゴミ特有の悪臭が冷凍庫全体に広がることがあります。
冷凍中は臭いが感じにくいですが、冷凍庫を開けたときや庫内の温度が少しでも上がったときに強い臭いが漏れる可能性が高いです。
また、液漏れした生ゴミの汁が他の食材に付着すると細菌が食材に移り、衛生面のリスクが増加します。
特に冷凍フルーツや冷凍いくらなど、生で食べることが多い食材が汚染された場合は食中毒のリスクが生じるので、ビニール袋を2重にする等の工夫をしましょう。
汚れが冷凍庫内で凍りつくと冷気を効率よく伝えられなくなり、冷凍庫が余分なエネルギーを消費する可能性がある点にも注意が必要です。
市町村によっては凍ったまま捨てられない
市町村によっては、生ゴミを冷凍した状態で出すことを禁止しています。
生ごみは凍らせず、水をよく切ってから排出して下さい。凍った生ごみは、生ごみ処理場の機械の故障原因となる恐れがあります。
恵庭市
トラブルを回避するためにも、住んでいる自治体の方針を確認しておくと安心です。
生ゴミ冷凍保存のやり方とポイント
生ゴミを冷凍する際は、冷凍庫内の衛生状態を保つためにもいくつか工夫が必要です。
以下では、生ゴミを冷凍保存する場合のやり方とポイントを解説します。
ビニール袋で生ゴミを密閉する
生ゴミを冷凍庫で保管する場合はビニール袋に入れて密封し、臭い漏れを予防しましょう。
このとき色付きのビニール袋を選ぶと、生ごみが冷蔵庫にあるという視覚的な不快感も軽減できます。
また、生ゴミは入れた状態のまま固まるため、卵の殻などは事前に潰しておくと場所を取りにくく、凍った生ゴミがビニール袋を突き破るリスクも低いです。
小型冷凍庫や冷やすゴミ箱を導入
「生ゴミを冷凍したいけど、食材と一緒に保管するのは嫌」という場合は、小型冷凍庫を導入するのもおすすめ。
もし設置スペースに余裕がないなら、小さめの冷やすゴミ箱を検討してもいいでしょう。
冷やすゴミ箱は1万円程度から購入できる商品もありますし、3L程度の大きさならスペースを取りません。
専用の小型冷蔵庫や冷凍ゴミ箱なら、内部でビニール袋が破けても食材汚染の心配がないので衛生状態をキープでき、家族の同意も取りやすいです。
無印などの卓上ゴミ箱もおすすめ
「冷凍保存したいけどスペース的に小型冷凍庫などの導入が難しい」「電気代をあげたくない」といった方は、今ある冷凍室に生ゴミ置き場を作りましょう。それには、卓上ゴミ箱をおすすめします。
無印などで販売している卓上ゴミ箱は小さいサイズなので幅を取らず、冷凍庫内に設置して生ゴミスペースとして活用できます。
【無印良品 公式】ポリプロピレンごみ箱・角型・袋止め付/小(約3L) 約幅10×奥行19.5×高20cm 価格:990円 |
袋止めがついているタイプなら生ゴミを入れたビニール袋の交換もしやすく、万が一袋が破れても他の食品に細菌がつく心配がありません。
まとめ
生ゴミの冷凍は臭いの軽減や害虫対策として有効ですが、共用の冷凍庫を利用する際は家族間の合意を取るようにしましょう。
また、生ゴミを冷凍保存する際はビニール袋を活用して臭い漏れを防ぎ、衛生的に保つ工夫が必要です。
食材の汚染や冷凍庫内の汚れが気になる場合は、冷凍ゴミ箱や小型冷凍庫の活用も検討してみてください。