人間関係において、他者の善意を当然のように受け取り、自分の利益だけを最優先する「テイカー」と呼ばれる人がいます。
周囲にテイカーがいると、どうしても損な役割が多いため、不公平感や怒りを感じている方も多いでしょう。
ですが、だからといってテイカーに感情的に仕返しをしてしまうと、逆に自分自身の価値を損ねてしまう可能性も。
本記事では、効果的かつ冷静なテイカーへの対処法や、身を守る方法について解説します。
テイカーに仕返しするのは損?具体的なリスクと理由
ときには、あまりに自己中心的なテイカーの態度にムカついて、仕返しをしたい!と感じる人もいるでしょう。
ですが、感情的な仕返しは自分も損をする可能性が高く、リスクが大きいのでおすすめはできません。
テイカーに感情的なやり返しをすると、どういった危険があるのか以下にまとめました。
人間関係の悪化
テイカーへの仕返しを感情的に行うと一時的にスッキリしますが、長期的にはかえって関係がこじれ、周囲の人にも悪印象を与えることがあります。
場合によっては、あなたが意地悪をしているようにも見えてしまうため、周囲の人から人間性を疑われてしまう可能性も大きいです。
自己評価の低下
怒りに任せて仕返しをすると自分の倫理観に反する行動を取ってしまい、後悔やストレスが増す可能性もあります。
普段なら、絶対にしないような言動をして、周囲の信頼を失う可能性もあるので注意しましょう。
職場環境や周囲の評価への影響
職場内でテイカーと対立すると、仕事のパフォーマンス低下や職場内での評価に悪影響を与えることも。
周囲との連携が大切な環境で私的な感情を優先すると、「感情的な人」と評価されてしまうかもしれません。
テイカーへの効果的な対処法
テイカーへの対処は、冷静でいることが大切です。
ここでは、特に効果的なテイカー対策について紹介します。
距離を置く
テイカーには、仕返しをするよりも距離を取るほうが有効です。
無理に関係を絶たず、少しずつ連絡を取る回数や頼み事を聞く頻度を減らして、自然な距離感を保ちましょう。
特に、頼み事をされてもハッキリ断れない人は、テイカーとの関わり自体を減らすことでストレスの軽減が期待できます。
境界線(バウンダリー)を設定する
テイカーには、明確な境界線を引くのも大切です。
自分の利益ばかり追求するテイカーに対しては、「自分の時間や労力を守る」意識を持って明確な線引きを伝えることが鍵になります。
マッチャーとして振る舞う
テイカーには「与えた分だけ返してもらう」というマッチャーの姿勢を取るのも効果的です。
例えば、何か頼みごとを聞いてあげたなら「今度はこっちを手伝ってね」と伝え、借りを返すまでは協力しない姿勢を貫くのもいいでしょう。
第三者の助けを求める
職場の場合は、上司や人事部に相談して第三者を交えた解決策を検討するのもおすすめです。
相談のときは、感情的にならずに事実や被害を明確に伝えることでテイカー
テイカーから身を守るには冷静さが大切
テイカーから身を守るためには、冷静さを保つことが重要です。
以下では、テイカーから身を守るために押さえておきたいポイントを3つ紹介します。
冷静な自分を意識する
「仕返し」を考え出すと感情や思考が乱され、なんらかの影響を受けてしまうことが多いです。
テイカーから身を守るには、「仕返し」ではなく「対処」を選ぶと理性的に動くことができ、あとから自己嫌悪に陥ったり周りの雰囲気が悪くなるリスクを避けられます。
ギバーになり過ぎないよう注意する
人に何かを与えるのは素晴らしいことですが、ギバー精神が強すぎるのも相手の負担になることがあります。
テイカーとは性質上、依存関係のようになりやすいですし、受け取ることを当たり前と思わせてしまうのも良くありません。
「与えるだけの人」にならないよう、自分自身も大切にし、人間関係ではギブとテイクの割合を同じくらいにできるよう心がけましょう。
学びの機会に変える
テイカーとの関係から「信頼関係の築き方」を学び、次に生かすのも身の守り方のひとつです。
対処法や、自分にとって負担にならない距離感などを知ることで、以降は信頼できる相手を見極められるようになります。
おさらい:テイカーとは?特徴と見分け方
テイカーとは、ギブ&テイクのテイク部分だけを受け取る人のことです。
何かをしてもらっても当然と考え、お返しをしようという精神がないため、いざ助けを求めても「なんで私が?」と平気で言ってのける傾向も。
以下では、具体的な特徴と見分け方を紹介します。
テイカーの特徴
テイカーの最大の特徴は、他人の好意を「当たり前」のものとして受け取ることです。
そのため感謝を示すことはなく、一方的な頼み事ばかりしてくる傾向があります。
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テイカーを見分けるポイント
テイカーを見分けるポイントは以下3つ。
悪びれる様子もなく、利益を受け取ってばかりな場合はテイカーの可能性が高いでしょう。
ギバーやマッチャーとの違い
ギバー | ・「与える人」 ・他人の利益を優先し、率先して自己犠牲を払う |
マッチャー | ・ギブとテイクのバランス重視 ・他人から何かを得るために多少の犠牲を払う選択もする ・与えたら見返りを求める |
テイカー | ・「奪う人」 ・自分の得になることしか考えない |
ギバーは「与える人」のことで、他人の利益を優先し、率先して自己犠牲を払うといった、テイカーとは真逆の性質を持ちます。
マッチャーは損得のバランスを重視する人で、人間関係や交渉において公平性や対等さを求めるタイプです。
自分の利益だけしか考えないテイカーとは、どちらも異なる性質を持っています。
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まとめ
テイカーに対して感情的に仕返しをすると、自分の価値を損ないかねません。
ですから、仕返しをするよりも、冷静に距離を置き、境界線を引いて付き合うことを意識しましょう。
適切な距離を置くことで不公平感を解消しつつ、今より健全な人間関係を築くことができます。
自分の時間や価値を守るためにも、テイカーに振り回されず、今後の対人関係の改善につなげることが大切です。