ワイン愛好家の間でじわじわと人気を集めている「オレンジワイン」。しかし、その名前を聞いてもピンとこない方も多いかもしれません。
この記事では、オレンジワインの基本から、他のワインとの違い、そしてその魅力について徹底解説します。オレンジワイン初心者から、さらに知識を深めたい方まで、この独特なワインの世界を一緒に探求しましょう。
オレンジワイン入門:基本から学ぶ
オレンジワインとは何か?その歴史と概要
オレンジワインの「オレンジ」は色合いのことで、けして果物のオレンジが含まれているわけではありません。使用されるのは白ブドウで、赤ワインの製法に近い方法で作られるワインのことです。
特徴的なオレンジ色は、ブドウの果皮と共に長期間発酵させることで生まれます。その起源は古く、約8000年前のジョージアで誕生しました。
古くからジョージアではアンバーワインと呼ばれ親しまれてきたオレンジワインですが、添加物を抑えて作れるという製造方法から、近年になって自然派ワインとして注目されるようになりました。
オレンジワイン製造のプロセスとは
オレンジワインの製造プロセスは、白ワインとは異なります。通常、白ワインはブドウを搾った後、果皮をすぐに取り除きますが、オレンジワインの場合は果皮と共に発酵させるスキンコンタクト法により、色と独特の風味が生まれます。この「スキンコンタクト」と呼ばれるプロセスがオレンジワインのキーとなっています。
オレンジワインの種類と主要な産地
オレンジワインは、発祥の地ジョージアはもちろんのこと、イタリアのフリウリやスロベニアなど、特に東ヨーロッパを中心に生産されています。使われているぶどうの品種は様々ありますが、香り成分の高い品種が中心です。他には製造の工程で落ちてしまう酸味を補うため、酸味の強い品種なども人気の一つです。
オレンジワインと他のワインとの違い
オレンジワインはその名の通り鮮やかなオレンジ色をしており、これは他のワインには見られない特徴です。
味わいは、赤ワインと同じような渋み、コクがありますが、白ワインのようなアプリコットや白桃といった濃厚な果実も感じます。オレンジピールのようなニュアンスもあり、複雑な味わいです。
一般的に濃い目の色合いのものは苦味やコク、香り成分が多く含まれ、薄い色味のものは軽やかな味わいでしょう。
オレンジワイン独特の風味が生み出す食事とのマリアージュ
オレンジワインは、その独特の風味が食事とのペアリングに新たな可能性をもたらします。これまでワインとはちょっと合わないな……と思っていた食材でも、これは意外とあう!という取り合わせに出会うことでしょう。
例えばスパイスの効いた辛い料理とのペアリングがおすすめ。インド料理やアジア料理と合わせてみてください。
ほかにも、スパイスとは真逆の繊細でシンプルな味わいにもピッタリ合います。和食であれば日本酒のように楽しめますし、生乳のチーズのようなシンプルな味わいのものにも合わせられます。
また、赤ワインなどでは生臭さが際立ってしまう魚卵でも、オレンジワインなら美味しくいただけます。
新しいワインと食事の可能性を切り開いてみてはいかがでしょうか。
オレンジワインの選び方とおすすめの銘柄
初心者におすすめのオレンジワインの選び方
カジュアルにオレンジワインを楽しみたい方には、Les Jamelles Orange(レ・ジャメル オレンジ)がおすすめ。香りの強い品種を利用しているので、オレンジワインの良さをしっかりと感じられる一品です。
本格!ジョージア産のアンバーワインから選ぶ
Shalauri Rkatsiteli(シャラウリ ルカツィテリ)はドライフルーツの甘い濃密なアロアを感じる、人気の高い辛口ワインです。長い歴史を感じる一本を一度お楽しみください。
日本原産のオレンジワインから選ぶ
オレンジワインは日本でも生産されています。シャトーマルス 甲州オランジュ・グリは、日本人のための日本ワインを作るワイナリーが制作した、ワインです。
おわりに
オレンジワインは、その名が示すように色鮮やかで、味わいも非常にユニークです。この記事を参考にして、新しいワインの体験に挑戦してみてはいかがでしょうか。きっと、あなたのワインライフに新たな彩りを加えてくれるはずです。