最近、InstagramやX(旧Twitter)などで流行している「マコモ風呂」
マコモ風呂には浄化作用のあるマコモ菌がいるから風呂の水替えは不要という意見もあり、中には1年以上お風呂のお湯を替えていないという人も見受けられます。
この記事では、そもそもマコモ風呂とは何か、効能や科学的根拠について徹底調査した結果をまとめました。

マコモ風呂とは
マコモ湯(マコモ風呂)は、マコモの発酵液や粉末をお湯に加えて入浴する方法です。
マコモ(真菰)はイネ科の多年草で、発酵させるとマコモ菌と呼ばれる水質浄化や土壌改良などの環境浄化にも利用される微生物が発生します。
「マコモ風呂はマコモ菌の浄化作用があるからお風呂を変える必要はない」との主張もあり、SNS上では1年以上お湯を替えていないという人もいるようです。
マコモ風呂に科学的根拠はない
デトックス効果や美肌効果があると噂のマコモ湯ですが、専門家からは衛生面での懸念が指摘されています。
鳥インフルエンザが鳥にしか感染しないように、マコモ菌そのものが人間に害を及ぼすことはないものの、長期間替えていないお湯には雑菌が繁殖している可能性が高いです。
一部の情報では、マコモ湯の発酵成分が雑菌の繁殖を抑えるとされていますが、科学的な根拠は乏しく、長期間お湯を替えないことの安全性は保証されていません。
雑菌が皮膚に付着した状態で出てしまうとニオイの原因になりますし、体を拭いたタオルや着ている衣服から悪臭がするおそれも。
傷がある場合は、傷口から浴槽内で繁殖した雑菌が入って化膿するリスクもあります。
お湯を替えないということは浴槽の掃除もしないということなので衛生的にも良くないと言われており、実施する場合は自己責任であることを認識しておきましょう。
マコモ湯がやばいと言われる3つの理由
マコモ湯がやばいと言われる理由は、衛生面の問題からです。
長期間お湯を交換しないことで懸念されるリスクは、主に以下が挙げられます。
細菌の繁殖
お湯を長期間交換しないと、皮膚からの汚れや雑菌が蓄積し、細菌が繁殖しやすい環境が形成されます。
特に、レジオネラ菌などの有害な細菌が増殖するリスクが高く、健康被害を及ぼす可能性を否定できません。
健康被害のリスク
細菌が繁殖したお湯に入浴し続けると、皮膚炎や感染症などの健康被害を引き起こす可能性があります。
特に、免疫力が低下している人や高齢者、子供は注意が必要です。
衛生的な問題
お湯を長期間替えないことで見た目や臭いが悪化し、不快感を伴うだけでなく、衛生的にも問題があります。
また、お湯を替えないため掃除ができず、浴槽自体にも汚れが付着しやすいです。
マコモ風呂で死亡する可能性も?
調査の結果、マコモ風呂の使用が原因で死亡したという具体的な事例は確認できませんでした。
しかし、専門家の間でも長期間お湯を交換せずに使用することでレジオネラ菌などの有害な細菌が繁殖し、健康被害を引き起こすリスクが指摘されています。
レジオネラ菌は水中で繁殖しやすく、感染するとレジオネラ症(レジオネラ肺炎)を発症する可能性がある危険な菌です。
重症化すると致命的となることもあるため、十分注意しましょう。
まとめ
マコモ菌がお風呂の雑菌を浄化するという主張には科学的根拠が乏しく、レジオネラ菌などが繁殖するリスクが指摘されています。
現時点でマコモ風呂に関連する死亡例は見つかっていませんが、レジオネラ菌に感染すると最悪死亡する可能性もあるので避けた方がいいでしょう。
レジオネラ菌に感染しなくても、雑菌の増えたお湯につかることはニオイの原因になります。
お風呂のお湯は毎日入れ替えて、しっかり浴槽も掃除するようにしてください。