近年、都市部を中心にモペットや電動アシスト自転車が注目を集めています。
どちらも見た目は自転車に似ていて移動に便利ですが、ふたつには明確な違いがあることをご存知でしたか?
本記事では、モペットと電動アシスト自転車の違いを明確にし、違反を避けるための注意点を解説します。
これから購入を検討している方は、違いをしっかり押さえて違反のないよう心がけましょう。

モペットと電動アシスト自転車の違い
モペットと電動アシスト自転車の見た目はとてもよく似ていますが、両者には明確な違いがいくつかあります。
モペット | 電動アシスト自転車 | |
---|---|---|
特徴 | ・エンジンまたはモーターを搭載 ・ペダルを漕がずに走行できる | ・ペダルを漕ぐ力を電動モーターが補助 ・ペダルを漕がないと走行できない |
法的な扱い | ・免許 ・ナンバープレート ・自賠責保険への加入 ・ヘルメットの着用 | ヘルメットの着用努力義務 |
最大速度 | 50ccモデルで時速30kmまで | 時速24kmまで |
価格帯 | 10万〜30万円程度 | 約132,499円程度 |
以下では、それぞれの違いについて具体的に解説します。
定義と特徴
モペットは、エンジンまたはモーターを搭載し、ペダルを漕がずに自走可能な車両です。
見た目は自転車に似ていますが、原動機付自転車(原付)として分類されます。
一方、電動アシスト自転車はペダルを漕ぐ力を電動モーターが補助する自転車です。
モーターのみでの走行はできず、あくまで人力の補助として機能するという違いがあります。
法的な扱い
モペットは原付として扱われるため、運転免許、ナンバープレート、自賠責保険への加入が必要です。
また、ヘルメットの着用も義務付けられています。
対して、電動アシスト自転車は自転車として扱われ、運転免許やナンバープレートは不要です。
しかし、2023年4月よりヘルメットの着用が努力義務となりました。
速度と走行性能
モペットの最高速度は、車種やエンジンの排気量によって異なります。
例えば50ccのモペットは法定速度が時速30kmに制限されていますが、125ccのモペットはより高い速度での走行が可能です。
一方、電動アシスト自転車のアシスト機能は道路交通法により時速24kmまでと制限されています。
この速度を超えるとアシスト機能は停止し、以降は自力での走行になるのが特徴です。
一般的な平均走行速度は、時速10~17km程度です。
価格相場
モペットの価格は、エンジンタイプや電動タイプ、ブランド、性能によって異なりますが、10万円〜30万円程度のものが多いです。
電動アシスト自転車の全国平均価格は約132,499円で、モペットより安価な傾向にあります。
違反しないための注意点5つ
モペットは原付として扱われるため、原付と同じルールを守らなくてはいけません。
以下では、違反しないために押さえておきたいポイントを5つ紹介します。
運転免許の確認
モペットは原付免許がないと運転できない乗り物です。
ペダルのみで走行しても原付として扱われるため、運転する際は必ず免許を所持していることを確認しましょう。
無免許運転をすると3年以下の懲役または50万円以下の罰金、違反点数25点などの罰則が科せられます。
車両登録と保険加入
モペットは原付として登録し、ナンバープレートを取得する必要があります。
また、自賠責保険への加入も義務です。
ヘルメットの着用
モペットではヘルメットの着用が法律で義務付けられています。
電動アシスト自転車の場合は義務ではありませんが、安全のために着用するのがおすすめです。
走行場所の遵守
モペットは歩道を走行できません。
ペダルを漕いでるときも原付としての扱いなので、必ず車道を走行し、交通ルールを守りましょう。
車両の点検と整備
定期的にブレーキやライトなどの点検を行い、安全な状態を保ちましょう。
異常を感じた場合は運転せず、すぐに整備を行ってください。
まとめ
モペットはペダルでの走行もできますが、あくまで原付としての扱いなので原付としての交通ルールを厳守することが必須です。
電動アシスト自転車の運転には免許はいりませんが、安全のためにもヘルメットは装着するのをおすすめします。
どちらも見た目はよく似ていますが、法的な違いが大きいため、購入を検討する場合はよくルールを確認しましょう。